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​研究紹介

植物のリン蓄積機構の解明と
それを利用した環境浄化植物の作出
現在、湖沼の富栄養化が世界各地で進行しています。 その原因の一つが周辺流域からのリンの流入です。
リンに汚染された湖沼から、植物を用いてリンを回収できれば、環境を浄化することができます (ファイトレメディエーション)。
私達は、リンの貯蔵物質であるフィチン酸を茎、葉、根で大量に蓄積する水辺の植物を作出できれば、 リン超蓄積植物として湖沼の浄化に使えると考えています。

湖沼から大量にリンを吸収した植物を畑に戻してやることができれば、環境浄化とリサイクルの両面で役立てることができます。
実際、肥料に使われるリン鉱石は、あと数十年以内に枯渇すると予想されていることから、 持続的な社会を実現するためにリサイクルを考えることは非常に大切なことです。

私達は、これまでに、フィチン酸生合成系路や蓄積経路で働く多くの遺伝子を分子生物学的あるいは逆遺伝学的手法を用いて同定しています。(図1)
現在、これらの遺伝子の中から、植物のリン吸収・蓄積の要となる遺伝子を同定し、それを利用した高フィチン酸含有植物作出を目指して研究を進めています。
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